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2023.07.28

第1回動的シーティング研究会開催しました。

タグ:ハイネル,もぞもぞシーティング研究会

第1回動的シーティング研究会開催しました。

6月24日(土)に動的シーティング研究会を開催しました。

現在の補装具支給制度では、一人で10分以上”端座位”がとれない方に処方されるものとして座位保持装置があります。
文字通り「座位」を「保持」する為のものです。
クッションやパットで体を支え続けないと、10分以上座り続けることができない人が支給対象になっています。

どんなに作り込まれた良姿勢であっても同じ姿勢のままいることは、人として本来の姿だろうか?という疑問を常にもっていました。
そこで、好きな時に自由な姿勢を作れるハイネル(旧P-5 PーBACK)を作り続けてきました。
まだ制度では3例しか補装具支給決定事例がなく、とても珍しくそして高価なものになっています。

研究会は16名の方が参加してくださいました。内訳は以下の通りです。

理学療法士 4名
座位保持業者 4名
車いす業者 3名
車いす当事者2名
作業療法士 1名
行政関係者1名

以下の流れで企画を進めました。

まずは、初めましての人同士で挨拶をして頂きました。

それが存在していない日常に突如発生し
以後、あることが新しい日常になり
それが無い世界を誰も考えていない

理学療法士の視点で体を動かすことの重要性の発表
この発表は嬉しかったです。体を動かす車いすが当たり前になる社会を目指していきたいです。

ペルモビールにP-5を搭載して、アクティブに活動されている車いす当事者からの実体験報告
「体が楽になって、ポジティブになる」とのこと。
当事者の生の声が直接聞けるのが良かったという声を多く聞きました。

グループに分かれて試乗をし、ディスカッションを行いました。

参加者は専門分野が違いましたが、「不動」が引き起こす問題の重要性と「動的(もぞもぞ)」の重要性に関して認識の一致が図れました。

また会終了後には2次会とお酒を片手に夜まで・・・

会終了後のアンケートの回答一部紹介致します。

OTの方
車いす作りや安全安楽な姿勢保持に関わる様々な職種の方々やユーザーさんのお話を伺う機会が得られ、大変有意義な機会をいただけました。
実際にハイネルに乗車することができたのもよかったです。姿勢を自由に変えられることは誰もが持つべき権利との考え方が印象的でした。

PTの方
試乗させてもらって素晴らしさは実感できました。私個人では側弯を予防できる方法をず~っと探しているので手軽にストレッチできる機会となれば側弯の変形も重度にさせずに済むのかなと思います。
ただ、これから日本の財政は厳しくなることがわかっているので、金銭面と車椅子の大きさが重症児者ではネックになってくるなぁと感じました。

座位保持業者の方
シーティングについて、新たに考えさせられる機会となりました。体幹支持の弱いユーザーでもモールドで支持した方が良いのか、姿勢の崩れはあっても背張り調整式で遊びを持たせたほうが良いのか…。悩ましいと思いました。
一般的には、ティルト機構の次に追加してリクライニング、更に追加してエレベーティングと処方されますが、そのどこかに背やフットのリフトアップが入るべきかもしれません。
作りやすさ基準の機能付加順から身体欲求順の機能付加に「モゾモゾ研究」が答えを教えてくれる気がします。

※発表の中で姿勢を動かし続けることの重要性の中でモゾモゾという言葉が使われており
これがぴったりな言葉でしたので、この研究会の名称を
動的シーティング研究会から「もぞもぞシーティング研究会」と名称を変更致しました。

3ヶ月に1回を目処に、この研究会を活発にしていきたいと思います。

第2回もぞもぞシーティング研究会のご案内

10月21日(土)13:00~17:00 (受付12:30~)
2次会あり(アルコール含む実費)

場所 株式会社コボリン 接客室
駐車場 数台あります(応相談)
参加費 500円

定員 15名 ※要事前予約

車椅子当事者の姿勢に関心が高い方。シーティングに取り組まれている方。
医者、理学療法士、作業療法士、ケアマネージャー、ヘルパー、補装具販売業者(車椅子屋、工房)

もぞもぞシーティング研究会の詳細内容は後日ブログでご案内しますが、本日より参加申し込み受け付けます。

ホームページからの問い合わせフォームまたは公式LINEで参加申込を受け付けます。お気軽にご予約ください。