ようやく暑さも和らいできましたが、台風9号 ・ 台風10号とすごい雨でしたね。
工房の裏にある前川という小さな川は溢れて道路や橋が浸水しました。
写真はすぐ裏の状態ですが、駅の方面の下流では道路や民家の床上まで浸水したそうでうす。
電車を使って工房へいらっしゃるユーザー様、
案内の地図では車の往来が少ない川沿いルートを紹介していますが、
大雨の日の川沿いルートは大変危険ですので、
そのような日は安全な別ルートでお越しいただくか、お手数ですが日程の変更をお願いします。
電動車いすは水に弱いので、横風にのった激しい雨、水たまりなど十分に注意してください。
機種により異なりますが、ジョイステッィクのスイッチ部分、充電用の差し込み口、スティック部分などから
水が入ってしまい動けなくなった例があります。
また、水たまりに入ってしまいコントローラーが水没、動かなくなった例もあります。
さて、夏になると(もう暦は秋ですが・・・)もう一つやってくる問題が熱です。
外国製のハイパワー電動車いすの場合は、
特に暑い屋外や、電動車いすサッカーなどで激しい使い方をすると、
モーター、コントローラー、機種によってはジョイスティックが加熱して、
車いすが減速、または停止することも確認されています。
暑い夏の日、外国製試乗車のテスト走行のため、急坂でグルグル回ったことがありますが、
数分でスローダウンして、次第に動けなくなりました。
急坂での頻繁な方向転換は電動車いすには負荷が大きいようです。
通常使用で頻繁に起こる場合には、修理、メンテナンス、使い方に対応した改造が必要になります。
一時的に激しい使い方をしてスローダウンした場合には、焦らずに、安全な場所に移動してください。
日陰や涼しい場所がベストです。
電動車いすの「電源を入れたまま」走行しないで、20分くらい冷まして頂けると、通常走行できる場合があります。
いきなり動かなったくなった場合は、ヒューズが飛んだり、線の断線、コネクターの抜けなどが疑われます。
ここからはアメリカインバケア社の車いすのケースです。
激しい使い方をした場合、モーターの熱ダレで動かなくなる場合もありますが、
カレントロールバック(current rollback)という可能性もあります。
インバケア MK6コントローラーの場合、エラーコードで表示されます。
E176 Battery Overheat
E177 Right Motor Overheat(後輪駆動の場合:右、中輪駆動の場合:左)
E178 Left Motor Overheat(後輪駆動の場合:左、中輪駆動の場合:右)
これらの症状が出た場合、電源をつけたままにして冷やす必要があります。
簡単に説明します。
コンピューターがどのくらい電気を使ったのか記録をしています。
電源を入れたまま走行しないことで、約20分かけて内蔵タイマーをカウントダウンします。
10分くらい冷ましても通常通り動けるようになることがありますが、
その場合記録はリセットされずログが残ってしまいます。
もし、アメリカインバケアの電動車いすでスローダウンしてしまった日には、
帰宅後充電する時に「電源をいれたまま」充電してください。
カウントがリセットされます。
current rollback
意味は辞書 wikiより
current 電流
rollback ロールバック (英: 、巻き戻し) はコンピュータ用語では、データ更新などで障害が起こったときに、その前の状態にまで戻ることをいう。 後進復帰とも言う。
暑い日に急に電動車いすが動かなくなった!!
そんな時にちょっと思い出していただけると幸いです。
浅見