納車後5年で走行距離が5,000Kmを超えたお客様からお手紙をいただきました。

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総走行距離5,000kmを超えて

私の抱える「エーラス・ダンロス症候群 (EDS)」は、コラーゲン関連遺伝子の異常により全身の結合組織が脆い難病である。
複数の病型があり、私の病型は靭帯や腱が緩く脆弱で、関節に最も症状が現れる関節可動亢進型(hypermobility EDS)。
関節は骨と骨を繋ぐ靭帯や腱などにより、ある程度のところでそれ以上曲がったり反ったりせず、姿勢を安定させている。
私はそれが正常に機能しない為、全身の関節が緩く、捻挫や脱臼を繰り返してしまう。それだけでなく、関節が緩すぎるので、全身にぎゅっと力を入れていないと立つことも座ることも難しい。
そのため常に力んでいるので、とても疲れる。
力を抜けば全身のアライメントが崩れ、あちらこちらの関節がずれる。
頑張って体を支えながらの日常生活はとても辛い。

そんな中、唯一、体の力を抜いてリラックスしても関節がずれず、疲れからも解放される時間がある。
それは、電動車椅子に乗っている時。

ペルモビール社のF3に座位保持装置を組み込み、関節のずれや歪みを補正・安定させ、アライメントを整える様々な工夫をしていただいている。

進行性疾患の為、関節の緩さは年々増していく。その度に
補強やクッションの追加などで進行により失った機能を補っていただいている。
関節のずれやアライメントの崩れなど、感覚でしか分からない不調を、私の拙い言語表現と姿勢の傾きなどから読み取り、具現化し改善してくださっている。

5年間で体幹を安定させる為の補強は18回に及ぶ。

また、hEDSは関節以外にも様々な症状が出現する疾患で、慢性呼吸不全で酸素吸入が必要になった時も、酸素ボンベや携帯酸素濃縮器を搭載する工夫をしてくださった。

ペルモビールのティルト、リクライニング、足上げ等の機能にも助けられて、慢性関節痛という厄介な症状も車椅子に乗っている間はかなり軽減されている。

車いす工房 輪の皆様へ

輪で作っていただいた電動車椅子に乗っている時だけは、頑張らなくても自然体でいられます。

物心ついた時には発症していた私に、初めて訪れた頑張らなくても自然体でいられる時間。

唯一無二の大切な時間。
それをもたらしてくださった輪の皆様には感謝の言葉しか浮かびません。

関節の緩みが進行したと実感した時や、酸素吸入が必要になった時、
前も後ろも暗闇のトンネルに放り込まれ途方に暮れる私に、
「どこかに行きたい。何かをしたい。その気持ちがある限り、サポートします。」
そう言葉をかけてくださった浅見さん。
その言葉に支えられ、また前を向き歩き出すことができました。

進行性難病を抱えて生きることは茨の道ですが、
輪の皆様との出会いが、茨の中にも花は咲くことを教えてくれました。

総走行距離は5年間で5,000km を超えました。
たくさんの花が咲き、日々楽しませてもらっています。

これからも電動車椅子と共に豊かな時間を過ごしていきたいです。

コロナ禍で移動に制限はありますが、着々と走行距離も伸ばしており、6,000kmのご報告をさせていただく日もそう遠くはなさそうです。

アクティブな生活を送っているのは聞いていましたが、5000km突破という報告には驚きました。
日本縦断どころか海外まで行ってしまいう距離です。

工房として、エーラスダンロス症候群のお客様の電動車いすを製作するのは初めてでした。
エーラスダンロス症候群であると、どのような症状があるのか、座位を支えるためにどのような支えがあれば良いのか。
ご本人や療育センターのPT・ドクターにアドバイスをいただきながらの製作でした。
前例がないことと進行性であることにより、特にこまめな調整が必要でした。

新幹線で遠くに出かけた話や、好きなアーティストのライブに行った話を聞かせて下さって、電動車いすがその助けになっているのだと思うと嬉しく思います。
また、色々とお話を聞かせて頂くのを楽しみにしています。

走行距離が3,000Kmを超えた時にいただいたお手紙はこちらから↓↓

こちらのお客様の電動車椅子の制作事例です↓↓

少しの振動で崩れてしまう座位姿勢を、支える車いす

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