2020年初頭から始まったP-5eye(車いす工房 輪✕オリィ研究所合同開発)プロジェクト
きっかけは山梨に住むALSを発症した本宮さんからの依頼でした。
「ALSで筋力が低下しスイッチが使えないのだけれども、自分で姿勢を動かしたい。オリィ研究所の視線入力装置OriHime eyeを使っているので、車いす工房 輪のP-5となんとか組み合わせて使えるようにしてください。」
その依頼を受けて試作機を開発しました。
姿勢が自由に動く部分を車いす工房 輪、視線入力用インターフェイスをオリィ研究所が担当します。
初回試乗の様子はコチラ
一か月半後
試乗の約1ヶ月後、本宮さんは気管切開の手術を決意します。
その時の心の葛藤はNHKに取材されました。
はじめの試乗から約2年
あれからコロナ禍により、本宮さんとは連絡を取り合うものの直接お会いすることが出来ませんでした。
この約2年弱の間に、P-5eyeは試作実験機から、販売可能なレベルまで進化させることが出来ました。
可動軸数、メモリーできる箇所も増え、簡単に安全に操作できるようにしました。
開発に携わってくれた方々に感謝です。
今回試乗の様子の様子です。
当日立ち会ってくれた、オリィ研究所吉藤さんのツイッター動画が分かりやすいので、御覧ください。
※動画は倍速です。実際はもっとゆっくり動きます。
(2021年11月18日現在 60万回再生されています)
好奇心旺盛な本宮さん
作業場の中も見学されました。
試乗後…
本宮さんが、視線入力OriHimeeyeで書いた当日の感想です。
「試作品の試乗をした後に気管切開のために入院し、退院した時はコロナが発生したころで、製品化してPー5eyeと命名された車いすに乗る機会がようやく来ました。
試作品のような粗削りさは片鱗もなく、吸い込まれるような座り心地でとてもよかったです。体も伸びるから、同じ姿勢でいる苦痛から解放されます。ヘルパーさんの手を煩わさずとも姿勢が替えられるのは夢みたいなことです。
私の希望を聞いてくれたお二人に感謝です。
お二人が今の道に進んだお話しも初めて聞きました。浅見さんは介護の仕事をされていて、利用者さんに勧められて車いすを作ることになったそうです。
吉藤さんの不登校は有名ですが、やはり出会った方に今の道に進むことへの背中を押されたようです。」
当日の試乗時と翌日に、本宮さんからは更なる製品改善提案がきました。
無いものを本気で作りたいと言ってくれる「わがまま」が我々の原動力です。
これからもよろしくお願いします。
YBS山梨放送
この日も、前回取材の山梨放送が取材にきてくださいました。
11月19日(金)18:15~ YBSワイドニュース
当日の様子が放送されます。
山梨にお住まいの方は是非御覧ください。